Back


| Apr. 13, 2002 | Apr. 14, 2002 |


23:00 を廻った頃に、メンバーが登場。matt、billy、david、師匠と一緒に、今回のツアーで bass を担当している paz 嬢があらわれた。彼女は、a perfect circle で有名になったベーシストで、最近は melissa (ex. hole, the smashing pumpkins)のバンドでもある chelsea のメンバーでもある。ちなみに、david はギター担当(gibson SG)。1曲目は、cast a stone。11月の the true poets of zwan で披露された爽やかなミドルテンポのポップソング。ええっと、すみません。今回も新曲が多く、前回同様意図的に「予習」をして行かなかったので、曲名が殆ど判りません。このショウの最初のハイライトは 3曲目にしてやってきた。ロック調のこの曲で、 zwan のテンションが一気に上昇。matt がディストーションかけまくりの強烈な音で、ソロを披露。それに billy も加わり、ハードロックさながらのツインギターを聴かせてくれた。その間、師匠のドラムもヒートアップ。今回の2000 年に使っていたのと同じドラムセットは、この曲の為にまた引っ張り出してきたのでは?と思ってしまった。4 曲目は少々 dark めなミドルテンポの曲。ムーディなライティングの中、途中ピンで師匠の顔がハッキリ見えた時、ある異変に気付いてしまった。彼の左目がおかしい。まるで化粧をしているかのようなラインが左瞼の上にくっきりみえる。目が開いている時は差程目立たないのだが、よくよく見てみるとやはり開いた左目が不自然だ。ライトが当たる方のシンバルを叩く時、左をかばうようにかなり下から上目遣いになったり、首を動かさないまま演奏していたりした。ここで、上がりはじめていた自分のテンションは急降下。ふと、ちょっと前に目の具合が悪く病院へ行った事とか元々目が悪いなどという事を思い出し、まさか手術でもしたのか?と気になってしまった。彼の目が悪なって見えなくなっているのでは?とか考え出したらもう心配で仕方がない。盛り上がっていたステージにも集中できなくなって、ちょっと後ろの方に移動しようかとまで思った。そんな訳で4 〜6曲目の始めあたりまで、記憶がございません。(ただ、この瞼ネタ、あとでズッコケなオチが待っているので、皆様は御心配無用です。special 参照)。ところが、自分の意識を再びステージの方へ向けさせたのがこの6曲目。また、paz の"魅せる" bass が映える、凄まじいロック。フロントに立つ4人が真正面を向いて全神経を集中するように気迫に満ちたステージングが繰り広げられ、それにかぶさるように師匠のドラムもヒートアップ、スネアも悲鳴をあげているような痛烈な音を発し、いままでの zwan では見る事の出来なかったハードな姿があった。それはその次の曲になっても持続され、どんどんヒートアップ。観客はノリながらも圧倒されっぱなしだった。

今回の zwan? ショウは、the true poets of zwan の流れにロックテイストがまざった感じ。paz が bass をひく事で、ギターが単純に3本常に音を発している状態で、音圧もかなり上がっている。そして前述どおり、師匠のドラムが the smashing pumpkins のラストツアーで使われていたものをメインにセッティングされ、この500人はいるかどうかのクラブではあまりにもあまりあるパワーで展開されていく。

クールダウンの意味も含まれるのか、カヴァー曲も含め3曲ほど落ち着いたポップが演奏され、メインのラストになる jesus, i がやってきた。待ってました。中盤の盛り上がりからしてこの曲でテンションが上がらない訳がない。既に少しアレンジが施されながらも、後半のギターソロ(というか、この部分がメインなのかもしれないが)では matt がまた魅せる。そしてこの matt を恐ろしい形相で凝視しながら、師匠がソロに近い物凄くトリッキーなドラミングを聴かせてくれた。

これまた10 分近くあったであろう jesus, i が終了したところで、メンバーが引っ込む。そして、アンコールで再びあらわれた zwan はカヴァー曲とジャムセッション風の曲を演奏して、本日のステージが終わった。時計を見てみると、既に1:00 。ほぼ2時間のステージは、内に秘めた攻撃的な部分を表現しつつ非常にポジティブで、今年2002年に大きな進展を予測させる非常に上向きなライブだったと思う。明日千秋楽なので、また一段と期待が高まる。


Top


さて、今日は今回のショートツアーの千秋楽。15分程おしてメンバーがやってきた。今日の1曲目は a new poetry 。とてもノリやすいロック。今日のメンバーはこれまた絶好調。最初っからテンション上がりまくり。billy も上機嫌で、声も良く出ていた。また3曲目で最初のハイライト。やはり billy と matt が素晴らしいギターを披露。billy のギターは本当に凄い。弦楽器にはかなり疎いほうだが、この人の凄さはよくわかる。そして昨日はメインの最後にあてられていた jesus, i が中盤で演奏された。今日もまた昨日とは違うアレンジ。昨日より更にパワーアップしていた。最後の部分で、paz のコーラスにあわせて billy が歌を重ねていくのだが、これがマジでクール。ソウルミュージックに近いパワーで、観客の精神的な部分にまで響いてくるようだ。endless summer、for your love 等も演奏し、メインの最後は settle down。これもとってもアグレッシブ且つパワフルなロックで、新曲なのに観客の殆どは覚えてしまっていて(凄い浸透力)飛び跳ねながら一緒に歌っていた。

アンコールは、新曲のあと、来ました!spilled milk!!!やはり、最後はこれでしょう。the true poets of zwan の2日目と3日目に演奏された jam 形式の曲で、これも jesus, i 級に人気の曲。観客も狂喜乱舞。まじで格好いいロック。途中からジャムり始めてしまったが、david がリハーサルどおりにやってくれなかったのか(笑)、反対側にいた matt と billy が david に向かって「違う違う」「こう弾くんだよ」としきりに合図していた。そして、ジャムり始めたら師匠の出番というか、とにかく人が変わったようにハッキリ言って滅茶恐い顔をして、瞬きもせずに david や matt を睨みながら高速ソロを延々と展開する。1度止まったか?と思うと、またソロ廻し。ここだけで何分あったかな?もうお祭り騒ぎとなってしまった。

やっとchicago でライブができたという感じか、特に billy は「素」な感じでとても解放されたいいコンディションで、非常に良いライブだったと思う。ここまでで zwan はポップ、アコースティック、ロックという様々な面を見せてくれたが、そろそろバンドとして形となってきた感じがする。残念ながら、自分は去年12月の djali zwan のライブを観ていないので比較に無理があるのだが、11月の the true poets of zwan で少々疑問に感じていた師匠のドラムも、今回のロック色の強いステージの中で逆に可能な限りフリースタイルでやっていく師匠の得意とするプレイが大いに発揮されていたのではないかと思う。非常にパワフルではあるが、 billy 同様非常に素な感じで、観ていて自分は嬉しい気持ちになった。irm と同じ事が言えると思うが、師匠もあるレベルまで達し、今度は自分自身のドラミングを極めて行くというか、自分のルーツを見つめ直しつつ独自のスタイルを確立しようとしているのかな、と思う。個人的にも、師匠の zwan のドラマーとしての方向性がはっきりしてきて、今回の zwan? ショウは、予想以上に満足できたし、とても感動した。しつこいが、本当に 2002 年の彼等が楽しみになってきた。

追記:今回の師匠の set ですが、スネア、タム *3、フロアタム *2、バスドラ、ハイハット、クラッシュ *2、ライド *2、"12 くらいのスプラッシュとチャイナ、スウィッシュ という構成。意外とシンプルで、リモートハイハットもありませんでした。もしかしたら、バスドラも微妙に浅めのものだったかもしれません。師匠の右手にあったスウィッシュとは、形はチャイナと変わりはないのですが、外径にリヴェットが打ってあるもの。師匠にしては、珍しく「色モノ」を使ってました。


Top